2016年6月9日木曜日

ロードサイドのドトールコーヒーはコンビニエンス




喫煙にトイレに便利!割引で1杯200円!


私はドトールコーヒーの大フアンである。財布の中には今現在郊外のエッソ・ガソリンスタンド内にある3店の20円、30円、50円の割引券11枚が入っている。毎日1.3店平均は寄るので割引券は貯まりこそすれ減ることはない。フランチャイズのため3店それぞれ割引が違い、訪ねた店の券が無い事もある。こんな時も、馴染みの店員さんがいれば、まず割引券のシートを出してくれ、1枚のみカット・・・で割引きOKとなる。

Sサイズのブレンドコーヒー220円が、時に170円、190円、(主に)200円と安く飲めるのも魅力である。このため帰りにもう一店に寄っても400円。

毎日、車を使い顧問先の仕事をこなすので、その行き帰りにあるガソリンスタンド付帯のドトールは私にとってコンビニエンスな存在。1店は毎朝仕事前に必ず寄る。コーヒーの味にうるさいほうではないが、ドトールは私好みの平均的な味を維持していて「まずい」と感じたことはない。

味よりも何よりも、早朝から開いており、最大の利点は密閉度が完全な喫煙ルームがあり、安んじてタバコが吸え、トイレも済ますことができるコンビニエンス性・・・これこそが、私にとって最大の魅力。このため銀座など都内に出たときも必ずドトールに立ち寄る。銀座などは街区ごとにドトールがある。

 
































黒地に白の英文字で、Oの字だけ黄色のロゴは、私の感覚からするとコーヒーショップ中、最もハイカラだと思っている。遠くからでも風景に埋没せず、識別もできる。

ちなみに、ガソリンスタンド内の標準店舗を紹介すると、営業時間はAM6時~PM12時。駐車場はせいぜい4~5台と少ない。建物は6×5=30坪ほど。接客フロアー6×4=24坪、うち4坪が厨房+接客カウンター。某店の場合、禁煙席38席、喫煙席13席。ケーキやサンドイッチを入れる冷ケース2尺幅3段、パックコーヒーなどの販売台が3尺幅3台、各種ボトル飲料をいれる角型冷ケース1.5尺幅。

駐車場は思いのほか少ない。近隣住宅地の人が徒歩で訪ねるケースも多いようで、帰りにAM9~10時くらいに寄ると、お隣さん3~5人でよもやま話をしている例にもぶつかる。
(メニューについては、またの機会に)

2016年3月15日火曜日

ジャージー酪農と神津牧場ー:鈴木慎二郎氏偲ぶ!

草地酪農を追求し続けた故・鈴木慎二郎氏
    大学時代の友人・鈴木慎二郎氏(同じ研究室)がこの1月に急逝した。彼は農工大学農学科を卒業後、新冠種畜牧場、北海道農業試験所、那須の農水省草地試験所をへて定年後、群馬県の神津牧場場長となり、酪農に関する飼料作物や草地研究の道を歩いてきた。農学科内ではトップの成績で、人情味あふれたナイスガイであった。元気な日常生活を送るなかでの急逝で、残念でならない。
写真① バンビのように可愛いジャージー牛

 彼は、2015年8月に自費出版した「草地酪農半世紀」-神津国太郎の意志をつなぐーを世に残してくれた。特にサブタイトルからも推察できるが、ジャージー酪農の神津牧場の記述が、214ページ中90ページに及ぶ。記述の最後に彼は「ジャージーのような小型で飼料利用性の高い乳牛は、日本のように傾斜のきつい山国で、酪農を行うのに適していると思う。飼養に当たっての基本は、神津邦太郎がすでに明治期に示しており、その遺志を継いで事業を行うことが、飼料自給問題解決の一つの道と信じる」と述べている。

 さらに「山間の水田は不耕作のまま放棄されている。第二次大戦まで軍馬の生産に充てられてきた牧野が100万ヘクタール近くあった。また旧薪炭林林と言われるものも数百万ヘクタールある。これらの一部はすでに山林原野に還っているものも多いが、将来の食料問題を考えるならば、家畜の生産に活用できると考える・・・奥山に生産活動を行う牧場があれば、周辺の集落にも安心感ができ、地域の活性化にも役立つと思う」と結んでいる。
写真② 優良牛(鈴木氏の年賀状から)

 私がジャージー牛に出会ったのは60年まえほど前。八ヶ岳山麓を訪ねたときだ。その後は10年前に故人が場長の時代に神津牧場を2度訪ねた時くらい。それでも、乳脂肪率が5%と高いジャージー牛乳が気がかりで、紀ノ国屋、明治屋など高級スーパーを回り、どの程度の値で売られているかチェックしたものだ。

 神津牧場がジャージー牛を古くから選定してきた理由は、「乳期(長い)、乳量、乳質、飼料の利用性、取り扱いの良さ、健康、遺伝力、そして継続性ある酪農経営が可能なこと」と彼は指摘している。ホルスタイン成雌の平均が体重650キロ、体高141cm、乳量年間5,000kg(最近平均8,600kg)、乳脂率3.6%、無脂固形分8.7%に対し、ジャージー成雌のそれは400kg、130cm、3,500kgほど(神津牧場平均5,548kg)、5%、9%で、体形が小型であり、乳量も少ないが乳脂肪や固形分が多いのが特色である。

小型で蹄も強いので、傾斜地を移動することが楽にでき放牧に適している。彼の記述によれば神津牧場では100haの草地があり、うち約80%を放牧に充ててきた。冬場は畜舎飼いだが、春から秋は放牧。搾乳牛の放牧は4月中旬から始め、5月の連休後は昼夜放牧となり、夜間も野で過ごす。職員は朝5時に放牧地まで迎えに行き、朝8時前後までにミルキングパラーで70~80頭の搾乳を終える。再び別の放牧地まで牛を追い放牧。午後1時になると迎えに行き、牛舎に戻ってから補助飼料を与えたあと、午後2時半から搾乳し5時前に終える。再び別の放牧地へ牛を追って行き翌朝まで放牧する。・・・・この通りで、春~秋は放牧で手間も濃厚飼料も大幅に削減できるのが特徴である。
写真③ 草地での放牧風景(鈴木氏の年賀状から)

 彼の提案が妥当性を持つことは、他の研究者によっても古くから証明されている。例えば昭和54年に当時の岡山酪農試験場の三秋尚氏が書いた「ジャージー牛飼養と飼料作物」を見ると、ジャージー牛は・・・
    飼料中の栄養分を牛乳や乳脂に変える割合が高い。
    基礎資料(粗飼料)をよく食べ、よく利用する。
    以上の利用率の高さを生かし、良質な基礎飼料を充分に与え、高い能力を発揮させる。
    基礎飼料の質の向上と増供与によって、泌入乳量を増やすほうが、濃厚飼料の増給与よによる効果より経済的である。
    ジャージーは体格が乳牛中で最も小さく。維持飼料が少なくて済む・・・ホルスに比し一般に養分総量(TDN)は1/2、可消化祖蛋白質量(DCP)は1/3ですむ。
    体が小さく軽快で、蹄が丈夫で、機敏性に富み、30度前後の急傾斜地の放牧に向く。
    早熟で利用年限が長く、乳牛の償却費の節約になる。ただし良質な基礎飼料と十分な運動が条件。
・・・と主に飼料面からの特徴が整理されている。

 今年は地方創生元年と言ってよい。耕作放棄地がすでに40万ヘクタールもあり、ほっておけば中山間地区の荒廃が進む。人力の不足するなか、広範囲の山間地をカバーする農業となるとやはり放牧中心の酪農となる。多くを草地化し、一部水田には飼料稲やトウモロコシを栽培して濃厚飼料に近いものも確保する。一方で6次産業化として生乳工場、バター、チーズ、ジェラード、アイス、プリン、洋菓子などの加工場を持つ。そして逆に中山間地に多い「道の駅」に地域特産品として供給する。また牧場自身が牛とのふれあい、農作業や加工作業の体験の場とし、観光地に成長すれば、地域の雇用もさらに増える。神津牧場に行けばそのモデルをつぶさに見ることができる。現に神津牧場は地元「下仁田道の駅」に、鈴木氏の主導で別会社を作り、ソフトクリームほかのカフェを経営し、10年近く黒字を続けてきた。

2016年3月12日土曜日

ネパール・インド料理の「アルン カフェ」指扇領別所店ー安い・うまい!


 私の顧問先に、フランス人形のように可愛いネパール人のジーナさんというのがいる。そのご主人が2月末に「アルン カフェ(ARUN CAFF)というネパール&インド料理の店を開店した。場所はさいたま市指扇領別所832-8(電話048-729-5338)である。川越線の指扇駅を16号線に向け北上し「ドラックスギ」の反対側の露地を曲がり、数店目である。E営業時間は11~15時、17~22時。目下休日は無し。
   12坪ほどのこじんまりした落ち着きを感じる店。見学がてら伺ったときも2組、計8人ほどの日本人客がにぎやかに歓談しながらランチ中。ファミリー客にもってこいの安さである。そしてお腹も一杯になる。ランチ・タイムの11~15時ではカレーセットの3種が600~780円。このほか、レディーセット900円、スペシャルセット1,050円、お子様セット580円。いずれも選択できるカレーに加えナンまたはライス、サラダ、ドリンクがセットになっているから嬉しい。お持ち帰りセット500円もある。

私は正直なところ入歯の高齢者で少食のため、恥ずかしいながら「お子様セット」にしてもらったが、ビザに似たネパールの主食「ナン」の大きさにびっくりした。子供サイズとは思えない皿の幅を超える大きなもの。ナンは別のネパール人が家庭で焼いたものをプレゼントしてくれたことがあり、今回が2度目だ。香ばしくて、これにカレーを付けると食がいくらでも進む。お子様用はマイルドチキンカレーだったが、液体部分の味の甘味を伴ったマイルドさ、舌触りの滑らかさは実に見事だった。
ところでネット検索すると、全国で次々「アルン(ARUN)」の名のレストランだ誕生している。ッジーナのご主人に聞けば分かることだが、ネットで調べた限りでは、社会的貢献に沿った企業経営を勉強してもらい、そのうえで店舗等の投資資金を出す・・・というファンドがあり、ここの資金を使って店舗開店に至ったように思う。支援プログラムもあるようで、外国人の経営であっても、価格やサービスが充実しているのがうなずける。

2016年2月16日火曜日

中小企業診断士の鏡-故・橋本文夫先生を偲ぶ

    農業経営診断を皆と体系化

   中小企業診断士の全国横断的な「一般社団法人・農業経営支援センター」という組織がある。私も発起人の1人となり、平成17年7月に結成され、全国100人ほどの会員を擁する農業コンサタントの集団である。その初代会長(当初は任意団体)であった橋本文夫先生が今年1月13日に急逝された。

橋本先生はNCR勤務15年、コンサルタント事務所運営45年を通じスーパーやショッピングセンター、直売所、レジャー施設、飲食業等の経営戦略や開店の実務指導を数百件もこなし、NCR時代には部下の教育も担当し、独立後は診断協会の静岡県支部長、診断協会の理事も歴任され、経営学や診断学の王道を歩んでこられた。実際、下記のとおり数々の表彰を受けている。

橋本先生の表彰歴

表彰年
賞名
昭和58
静岡県知事賞
平成元年
中小企業診断協会静岡県支部長賞
(支部創立30周年記念)
平成5

中小企業診断協会会長賞
平成6
中小企業庁長官賞
(中小企業基本法施行30周年記念)
平成8
中小企業庁長官賞
(全国中小企業診断大会にて)
平成10
通商産業大臣賞
(中小企業診断業務)
平成11
静岡県商工会会長賞

平成16
通商産業大臣賞
(経営診断及び助言)
平成16
静岡県宅地建物取引業協会会長賞
(会の運営と業界発展向上に貢献)
平成18
中小企業診断協会会長賞
(分科会シンポジューム)
平成19
中小企業診断協会会長賞
(中小企業の強化推進に貢献する多くの論文発表)
平成21
中小企業診断協会会長賞
(創立55周年記念・中小企業診断士の地位向上に貢献)
平成21
中小企業診断協会静岡県支部長賞
(30年以上支部の発展と地域活性化に貢献)
先生の偉大さの第1点は先見性である。「地域活性化には、農村・農業の近代化が必要」と、今日的なテーマの「地方活性化-地方創生」にいち早く着目され、農業経営診断を平成15年くらいから始めれれ、平成17年7月に農業支援センターを誕生させたことである。私は、この農業経営支援センター結成時に先生と出会い、10年半ほどご指導を受けた1人である。
写真① 中小企業診断協会会長賞の授賞式(H19年)の橋本先生

第2の偉大さは、「経営診断のノウハフは、個々のコンサルタントの頭の中にしまい込むのではなく、マニュアル化という形で誰もが利用できるようにしてこそ価値がある」と、マニュアル作成を推進したことである。支援センターの結成以前の平成16年3月に「農業経営診断実務マニュアル」~経営診断手法入門~(社団法人 中小企業診断協会出版)を、10人ほどの仲間と完成させている。決して農業分野だけでなく、副題の~ ~にあるように、あらゆる分野の診断手法に通じるものである。

支援センター結成後も、絶えず10人ほどの関心ある仲間の知見を結集し、平成18年2月に第2集の1と2、19年2月に第3集と「農業の診断・事業計画策定事例集」を完成させた。診断協会の財政支援によるものである。第1集~2・3集その他の総ページ数は1100ページほどの膨大なもので、いまも多くの支援センター会員の書架で、いざという時のバイブルとして輝きを放っている。

















写真② 先生が監修された全5巻の農業経営診断マニュアル

実際の農業者からすれば、あまり関係のないことと映るかもしれない。しかし、経営近代化には第3者の客観的なアドバイスも不可欠である。このアドバイスが不適切であれば経営は混乱し、発展するものも逆に壊れてしまう。

先生の偉大さの第3点は、じっくり聞きとり調査をし、「経営の一断面で捉えるのでなく、経営の基本理念の妥当性、財務、生産、販売、労務にわたる総合力を重視した」ーその姿勢である。全体像を正確につかみ、長所・短所、社会への適合性も見極め(swot分析)、改善点を導きだす、極めて綿密な診断である。農業者の皆さんは「費用がタダだから」と行政庁の補助金による数時間の簡易な診断・報告を望むことが多い。これでは、役立つ方向性をなかなか得られないことを知って欲しい。
写真③ 富士宮市での6次産業化研修会の生徒と共にー前列左から2人目

橋本先生は診断一般で終わらず農業部門ごとの経営・生産・販売、そして経営指標にも踏み込んでいる。マニュアル第2集-2では、稲作、麦作、野菜作、酪農、肉牛、養豚に切り込み、特に野菜作ではハウス、溶液、水耕、植物工場についてまとめ、第3集では花き、果樹、きのこのマニュアルを監修した。第4集では別の角度で、事業計画の策定を監修した。もし農業者の方で、部門別の実務マニュアルが学びたければ、当方にメールをしてほしい。部門に詳しい会員を講師として派遣することも可能である。

先生の偉大さの第4点は「企業は人なりのマンパワー」の重視である。診断の入り口で、「経営者の自己診断表」を提示していることだが、これは①経営者、②経営の基本、③販売管理、④生産管理、5労務管理・・・について10要素を上げ、5、4、3、2、1の5点法で自己採点してもらうもの。これにより経営者自らが強み・弱みを自覚し、自ら改善することを促すものである。これは申込んでいただければお送りする。 当方メール mkondou@vega.ocn.ne.jp 

 先生と一緒に関東某市の農産物直売所設置のコンペに臨んだことがある。この時、市の幹部から最後に「直売所設置に当たって、最も重視することは何か」との質問があった。先生はためらいなく「店長の人選ですよ。安易に(定年退職まじかの経験も知見もない職員を連れてくるようではだめ)」と言いきった。相手は厳しい意見に面食らったように思う。地元の浜松でレジャー施設を作る指導の過程でも、まったく同じ指摘をしたことを後で知ったが、マンパワーの大切さを極めて重視する表れである。数百店の専門店、スーパー、ショッピングセンター、飲食店、レジャー施設などの、事業計画策定だけでなく、施設設計、レイアウト、商品配置、従業員教育等の実務指導までやり、その中で得た哲学と思っていただきたい。


弔辞

平成二十八年二月二十八日   ヤマハ元会長 中小企業診断士   岸田勝彦                

去る一月二十八日、西部地区診断士同友会の北村勝利会長よりご連絡が入り「中小企業診断協会 静岡県支部長をつとめられた橋本文夫先生が一月十三日にご逝去された。ついては橋本先生の薫陶を受け、お世話になった関係者でお別れの会を開くことになりましたので、その席上岸田さんに是非とも弔辞をお願いしたい。」との事でした。

生者必滅が世のならいとは申せ、実戦的な経営コンサルタントとして、中小企業診断士として、静岡県はもとより全国的な広がりでご活躍され多くの功績を残されてこられた橋本先生の訃報に接し、私自身心の底からご尊敬申し上げていた方だけに大変落ちこんでしまいました。同時に橋本先生の持ち前の懐の大きさ、真のプロフェッショナルとしての深い見識と熱き魂にふれてこられた多くの優秀な中小企業診断士の先生方をはじめ、立派な知人友人を差しおいて私が弔辞を述べさせて頂くことの是非について瞬間的に悩んだ訳ですが、橋本先生をご尊敬申し上げていた後輩の一人として誠に僭越ながらお別れのことばを述べさせて頂くことになりました。

ところで私は中小企業診断士としては やや遅咲きの部類に入るかと存じます。つまり一九九年末、会社に於いて事業部を担当していた私は与えられた職責の大きさと、自身の実力との間にギャップを感じ、ジェネラリストとして更なるレベルアップを目指し中小企業診断士受験講座という通信教育をスタートしました。49才の時です。

一次で一回、二次で二回失敗して、後がない状況の中で必死の思いで追いこみに入っていたある日(1995年)、静岡新聞紙上に写真入りで中小企業診断協会静岡県支部長に就任された橋本先生のかなり大きな紹介記事が載っており、それを読み橋本先生の人となりとお考えに感銘を受けた

私はそれからというもの一段と受験勉強に熱が入り、翌年四月には晴れて中小企業診断士として登録されました。以後このような経緯から橋本先生の一言一句、一挙手一投足に耳を傾け注目して参りました。

私は製造業という限られた領域の中で、ビジネスパーソンとして生きて参りましたが、橋本先生は、皆様ご存知の通り地域、業界、業種のカベを超越して多分野に亘り、広く深く見識と手腕を発揮されて参りました。ショッピングセンターなど商業分野に於ける県内第一人者の枠内にとどまらず、農業経営分野に於ける経営コンサルタントの先がけとして静岡県の農業を全国トップクラスに押し上げた最も影響力を発揮した一人に数え上げられるのではないでしょうか。

ところで、現在の我国経済をとり巻く内外の環境はグローバル化の荒波の中で、益々不透明感が増し、各企業にとりましても受難の時代といわれます。このような時代背景にあって常に羅針盤の如く明確に方向性を示された橋本先生を失ったことは、日本経済並びに静岡県経済にとって大きな損失と申し上げても決して過言ではありません。又、私自身にとりましても私が思い描く経営コンサルタントとしての理想像であり、私が到達したい人生の目標像であり続けた橋本先生を今こうして失い正に痛恨の極みであります。

結びになりますが、橋本文夫先生のご冥福を本日ご列席の皆様方共々お祈り申し上げますと共に、ご遺族の皆様のご健勝とご多幸をお祈りしお別れのことばとさせて頂きます。


 

2015年12月31日木曜日

「食の駅」所沢店の正月対応ー季節や売れ筋をどう売るか!

1.季節品をどう売るか!

 本ブログの中で、最速のアクセス数を誇るのがH27年2月25日に紹介した「食の駅」所沢店である。1kmほど離れたJAの「あぐれしゅげんき村」の7倍のスピードであり、年間1,800件になるはず。その魅力をJAやその他の直売所は、その魅力を謙虚に学んで欲しいものだ。

 正月商戦はすでに終わったも同然だが、新年度以降の参考になるはず・・・所沢店は標準型スーパー(450坪)より狭い300坪にもかかわらず、正月商材、冬の季節商材に広いスペースを当て、かつ個性的なアイテムを豊富に置いている。

正月・冬の季節用品についてみれば、外では冬の花類(ハボタン・ストック他)、焼き芋、焼き団子(テナント)も展開され、台車によるハクサイの大量陳列もされている。入り口を入るとすぐに6尺平オープンで、年越しそばが4アイテム大量陳列。早速購入したが田舎そば2人前が135円、山芋そば2~3人前160円、狭山茶そば2~3人前180円、戸隠そば220円(いずれも税前)等だ。地元メーカー品である。ケースの演出も写真の通りで目立つ。入り口正面の平台には伸し餅の1,580~2,000円も3アイテムある。
写真① 入り口際で「年越しそば」の4品の販売

第一コーナーの奥には、かまぼこやだて巻きの8尺平オープンを埋め尽くす。その他のお節関係品の6尺平オープン3台が手前にある。壁面の8尺多段ケースでは、年越しと正月用の牛肉1,800円前後とか、豚肉の500円前後の大口パックのが山をなす。ともに安さにあふれたものだ。

写真② 第1コーナー奥の蒲鉾・伊達巻のオープン平ケース 

写真③ 肉も大型パックで、暮れの大量買いを促がしていた
写真④ ダイコンだけでも20アイテム以上

 青果の季節品の葉物や根菜のコーナーは6尺×6台の4列ほどで、その生産者別のアイテムは、ネギ、ダイコン、ニンジンともに20以上、ハクサイも山をなす。















写真⑤ 切り花も3段式にして見やすく、かつ豪華な演出
 レジ前にの切り花も2段以上の陳列で、暮れらしい見せる陳列がされている。出口脇には松飾があり、出口横には5,000円とか2,000円の蘭(ラン)も売られている。
写真⑥ 出口脇に松飾

2.スーパーを凌ぐ加工品の販売
 気が付くのは、季節品や売れ筋の菓子や加工食品について、オリジナルなアイテムをスーパー以上に揃えていることだ。たとえば米菓(せんべい・あられ)については、4尺ゴンドラで4本もある。中には割れせんべいもあり、スーパーの亀田、日東といったメーカー品ではなく、総て個性品で古代米、黒米のもの、唐辛子の効いたものもある。360~500円といった価格帯である。
写真⑥ 豊富な煎餅の品揃え
 カリントウも230~300円のものが15アイテムもある。落花生も味付け品も含め、6アイテム以上。価格帯は380~450円。

 砂糖・塩といった必需な調味料には4尺ゴンドラ2本を当て、たっぷり並べているのも目を引く。また売れ筋のビールは多段の冷ケース12尺、日本酒はゴンドラ15尺、ワインも12尺である。「売れ筋については、スーパーに負けないスペースを」という意気込みが感じられるのだ。

写真⑦ 砂糖・塩のコーナーはゴンドラ8尺
 今の多くの直売所は、何を何時、どう売るか、その品揃えの個性化をどうするか・・・の発想がない。個性化に沿った仕入先の開拓という努力もしていない。食の駅の母体である株・ファームドゥは、むしろ地元のお多くの加工工場と連携して伸びてきただけに、品揃えの個性化がよく出来ている。これにより、季節品の調達もダイナミックで、スーパーを圧する魅力を創造している。

2015年11月3日火曜日

みどりの卵「緑の一番星」(青森県田子たまご村養鶏場)は最高品質追求!


 青森県三戸郡田子町大字山口の「田子たまご村」(代表者・日沢一雄氏)は、岩手県との県境近くにある養鶏場である。まだ1万羽に満たない規模で、従業者は5人のようだが、恵まれた自然環境のなかで、安全で個性的な飼料を使い、最高級の「こだわりと美味」を追求している。 
 
最近、「マーケティングの参考に」と、貴重な「緑の一番星」「有精卵」「にんにく卵」の3種のタマゴを送っていただいた。田子町は「日本一、空気が澄み、星がきれいに見える町」とされている。これがメイン商品「一番星」命名の由来である。田子町は80%が森林で、きれいな湧き水に恵まれ、冷涼な気候もあって、鶏が健康に育ち、かつ美味しいタマゴを生産するのに最適環境を提供している。
 
この環境を背景に、良質のトウモロコシ(非遺伝子組み換え)を中心に、魚粉、海藻、ヨモギ、トウガラシ、特産のニンニク、エゴマ、クワの葉、木酢液、現在注目を浴びているアスタキサンチン(抗酸化力。カニの甲羅等に含まれる)など与え、味と栄養、安全等の面で最高品質を追求している。飼料について、これだけ多角的な配慮がされている養鶏経営はそうはないはず。

荏胡麻(エゴマ):ゴマの仲間ではなく、シソと同じ仲間で、α・リノレン酸という健康によい油が60%以上含まれ、成人病、視力障害、アレルギーに有効とされる。この油は、体脂肪としてたまりにくいので、ダイエットにも効果がある。

桑の葉:鉄やカルシウムなどのミネラルが豊富で、ビタミンB1、カロチン、亜鉛、ポリヘノール、アントシアニン、フラボイドなどが含まれている。注目すべきは、桑の葉特有のDNJ=デオキシノジリマイシンである。高血圧や糖尿病に効果的とされる。

アスタキサンチン:サケ、イクラ、エビ、カニ、オキアミ等の生物に含まれる色素だが、カロチノイドの一種。体内に発生する活性酸素を抑える「抗酸化力」に優れ、その力はビタミンEの1000倍と言われる。
 
以上の有効成分が、鶏の卵にどれだけ移行し、含有するかのデーターが不足しているが、
鶏自身を元気にし、かつ有効成分の一部を貯えた卵を産むことは確かである。飼育の過程で抗生物質は一切使っていないそうである。
    緑のタマゴの「一番星」は着色ではない。青森県試験場が20年かけて育成した、もともと殻が薄緑色の「あすなろ卵鶏」の卵である。大きさは一般的な鶏卵よりも小さめのMS規格だが、卵黄が大きく、上記のように多様な餌を与えることで甘味とコクがり、成分的にも優れている。

 他の卵と比べた特徴を要約すると・・・
 1.卵黄が他の卵に比べ大きく、甘みがある。
2.卵白がしっかりと卵黄を支え、盛上がっている。
3.アルカリ化されているので、日持ちが良い。
4.生臭みがない。
5.美味しく安全な卵である。

 「田子たまご」では、ほかに赤玉品種の放し飼いによる有精卵やにんにく卵、温泉たまごも販売している。現在、販売はネットによる直売中心のようだが、そのネット価格は以下の通りだ。一番星は最高1kg1,333円、1ケ約83円だが東京の某鶏卵問屋によれば、「最高級とされる“極み”は4個432円、1個にすれば108円。まだまだ高い品はあり、高くても求める顧客はいる。問題は高いものほど回転が鈍く、一流デパートでも売上対比の値入率を25%も取るもの。我々問屋も15%は欲しい。

となると合わせて40%の中間マージンが必要。このためにはコストダウンとともに、現在の直売値も再検討する必要がある」と述べている。当方も最高1kg最高2,160円、1個135円の直売例を見てきた。新たな売価を打ち出すか、省力にも留意し現在の値で進んでいくのか。さもなくば手数料13%前後という楽天ほかのポータルサイトを使い、現状通りの値でネット直販していくか・・・「田子たまご村」の挑戦が待たれる。

 商品別価格  1k単価は仮に1k16個としての当方推定
緑の一番星
包装
価格(円)
1k価格推
18個入り
簡易包装
,440
,280
30個入り
ギフト包装
,500
,333
36個入り
簡易包装
,880
,280
 75個入り
簡易包装
,250
,120
160個入り
簡易包装
10,500
,058
放飼い有精卵



 18個入り
簡易包装
,170
,040
 36個入り
簡易包装
,340
,040
 75個入り
簡易包装
,500
960
160個入り
簡易包装
,000
800
にんにく卵



 18個入り
簡易包装
720
640
 36個入り
簡易包装
,440
640
 75個入り
簡易包装
,600
555
160個入り
簡易包装
,200
520
温泉たまご



 15個入り
たれ付
,500
,406

消費者で購入される方、仕入れを考える方の連絡先
(有限)エコ・グリーン 田子たまご村
〒039-0317 青森県三戸郡田子町大字山口字鳶ケ沢20-30
電:  0179-23-0139
FAX: 0179-23-6540