2020年11月30日月曜日

すでに新型コロナ自殺者はコロナ死者を超えた!

  厚生労働者の自殺者統計結果の令和1年と2年を比較したものが表1と表2である。令和2年については10月までしか統計はないが、7~10月の増加傾向を直線で推定し、おおよその数値を推定しておいた。 

 自殺者は平成21年に年34,427人とピークを経験し、その後3年ほど横ばいに推移したあと、順次低下傾向をとり、令和1年には表1のとうり19,959人まで下がり、令和2年も6月までは減少をたどった。いずれにしろ、自殺は減少傾向にあったものが、急に令和2年7月から増加に転じたのだから、増加分は総て新型コロナが原因とみて良い。

  表―1 年自殺者実数の令和1・2年比較

令和1年

令和2年

/1年%

実数差

,678

1,680

100.1

2

1,611

1,450

90.0

-161

1,841

1,748

94.9

-93

1,800

1,495

83.1

-305

1,840

1,575

85.6

-265

1,631

1,561

95.7

-70

1,780

1,840

103.4

60

1,577

1,889

119.8

312

1,645

1,828

111.1

183

10

1,510

2,153

142.6

643

11

1,574

 

推定

708

12

1,472

 

推定

862

合計

19,959

17,219

 

 

 

表―2 自殺者の男女比―令和2

男子

女子

男子%

女子%

1,185

495

70.5

29.5

1,025

425

70.7

29.3

1,242

506

71.1

28.9

1,055

440

70.6

29.4

1,082

493

68.7

31.3

1,052

509

67.4

32.6

1,181

659

64.2

35.8

1,229

660

65.1

34.9

1,188

640

65.0

35.0

10

1,302

851

60.5

39.5

11

 

 

 

 

12

 

 

 

 

合計

11,541

5,678

67.0

33.0

  コロナによる経営や家計の破壊は、は医療関係者はもちろん三蜜対策を通じ、飲食業、イベント業、観光業、輸送業・・・と広範囲にわたり、景気の落ち込みを通じ失業者を生み、結局のところ全業種に及ぶ。自殺者は1~6月はまだ減少傾向にあるものが、7月以降増加に転じている。2月にコロナが発生し、一律1世帯10万円の給付金や、事業所への休業補償金、コロナ融資などで持ちこたえたものの、7月以降は経営や家庭の崩壊が明白になり、自殺者の急増になったと見る。

 11月や12月は7~10月の傾向値の推定だが、7~12月の自殺者の前年対比の増加は2,768人ほどになる。これは11月29日現在のコロナ死者の2,109人の1.31倍である。だがこの計算は間違いである。1~6月で、自殺者は892人減っており、7~12月にも本来なら892人が減っていたところ推定2,768人が増えたのであれば、両者をプラスした3,660人がコロナによる自殺者の増加と言う見方が正しい。コロナで精神的・経済的に力尽き命を絶った人が、1.7倍になろうとしている。ことは深刻でコロナ抑制策と経済対策の両立が必須なのである。

なお自殺者の性別について見ると、令和1年には男女比が69.8%:30.2%だったものが、コロナの影響が出始めた令和2年7~10月では63.7%:36.3%となり、女子の比率が6%アップしており、母子家庭のパート雇用など厳しい女性の立場が現れているのではないか。


2020年4月23日木曜日

商品知識を売るふれあいファーム(狭山市)

 農産物直売所は沢山あるが、経営主体のJAなどが荷を預かり、売れるだけ売り残れば返品・・・と、安易な経営の直売所が多い。ここに紹介する「ふれあいファームセンター」(埼玉県狭山市入間川1166.電話04-2956-7001)は、月に1回程度はチラシもまき、多数のイベント企画を実施し、かつ商品の特性もPOPで徹底的に知らる・・・と、販売意欲がすこぶる旺盛な直売所である。




 売り場面積約300㎡、レジ3台、駐車場33台の中規模直売所。営業時間9~17時、休日火曜日である。参加者は近隣の50農家ほどのようだ。商品構成にも特徴があり、自家製の総菜部門も持ち、精肉も一部扱い(冷60㎝×4段)、魚も干物10アイテム程度は扱う。地方果樹園と提携し果物も大量に売っている。加工食品もスーパーにない特徴あるローカルブランド品が多数揃っている。米穀コーナーも充実。店頭には花苗、野菜苗、種も扱っている。また小屋掛けの焼き鳥販売店、セルフの精米所、焼き芋のコーナーまある。焼き鳥部門ではとりもも、とり皮、つくねが1本100円、その他120円で販売されている。
         

 一番の特徴は下の3枚の写真のようにPOPで、商品の特性、栄養価、料理法などを丁寧に紹介していることだ。例えば「春菊」・・・独特の香りで好き嫌いが分かれる。100g食べれば1日の必要摂取量をクリア。カロチンを多く含んでいます。「水菜」・・・ミネラル豊富な優等生野菜。植物祖繊維が多い。カリュムやカルシュウムが多い。ミネラルが多い。ビタミンKやCが多い。 「はるか」…愛媛県西宇和の西村農園直送。見た目dでだまかされないで。全然酸っぱくないです。皮と果肉の間のワタも食べてね。   こんな具合で、2~3回通えば野菜や果物の深い理解者になれる。














 惣菜は作業場も置き、早朝加工しているのか9時の開店時には、パックされた20種ほどの天ぷらや煮物が並んでいる。

 大きな特徴は月の下旬3日ほどチラシ特売もしていることだ。多くの直売所は「新鮮で合理的な安さ」をモットーに坦々とした販売を続けているだけ。これでは週一チラシ特売を必ず実施するスーパーに少しづつ個客を奪われ、販売は細くなってしまう。魅力あるチラシで、店の魅力を再認識してもらい、固定客を増やす努力が必ず必要なのだ。

 ふれあいファームの場合、チラシは楽しさを盛り込み、かつ安さの演出も強烈である。楽しさの演出は餅つき大会、芋煮会、歳末抽選会などがある。2~3日の限定だが、「50円割引券」といったサービス券もしばしば打ち出す。野菜については特定のものではなく、全品20%引きといったセールが中心で、顧客のお買い得感は高い。果物は仕入れ品が多いため「○○のリンゴ直売会」「△△の販売中」と品目提示の特売が多い。


 青果以外の部門については、強烈である。日を限定し「唐揚げ30%引き」「炭火焼き鳥30%引き」などだ。変わったところでは、刃物砥ぎの「砥ぎ陣」というところも月、水、金、土、日に出店し、スーパーにない色どりを添えている。