2021年4月5日月曜日

シラヌイの「デコポン」が美味しくなった!

  シラヌイ(品種登録名・農水省)とデコポン(商標登録名・特許庁)は実は同じ品種なのです。ただし、デコポンは熊本県の農協が一定の基準を満たしたもののみに与えた登録商標名のです。今年のデコポンをおいしく頂きました。見た目がキレイでうまく、世界一のデザート果物と言えます。 


2月までの早出し物は特有の味が出ていない感じでしたが、3月末からは、最適のお天気の具合で甘酸相まって晩柑特有の味が出ました。この味は世界的にも類を見ないものと言えます。 

 年末から3月初めまでの早出し物は比較的に好天に恵まれましたが、中晩柑の味は出ていなくて価格的にも残念なものでした。他方、見た目は早出し物は良かったのですが、 4月からの露地ものの肌とサイズは50点以下で価格的にも食味相当とはなっていなくて極めて残念なことと言えます。 

内外共に食欲を促す品質が望まれますので、技術の向上を望みます。それで国内外の需要拡大が望まれます。水害地のアシキタ地方の復興産物としても最適地ですから関係者のご努力が期待されます。 なお、これからはハウスミカンが出ますのでなるべく高値のものを味わいましょう。 

投稿者;東山春紀(熊本市 84歳 無職 080 1784 4647番)

2021年1月18日月曜日

コロナ対策―「沈黙の春」作戦や1人飲食作戦!

 

 多くの人が、新たなコロナの「非常事態宣言」の効果について疑問を持っている。と同時にこれまでコロナ対策に投じた何兆円かが全く無駄になったと感じているのではないか。そんななか、感染者数は急増し医療崩壊や飲食店や観光関連業種の崩壊が確実に進んでいる。

  今までの①マスク着用、②手洗いの励行、③三蜜回避・・・をお題目のように強調するだけで良いのだろうか。また飲食店だけに犠牲を強いる抑制策でよいのだろうか。私はずばり、次の通りの対策を提案する。

  1.「沈黙の春」作戦 

食事をしながらしゃべるのが、最大の感染要素に挙げられているが、1都4県の調査だと64.0%が感染ルート不明だという。ということは、「恥ずかしくて云えない」場合もあると思うが、職場や学校に感染者が紛れていて、知らず知らずに感染している場合も多いと思われる。

 「沈黙の春」は環境問題についてのレイチェル・カールソンの小説の題名だが、

非常事態宣言を発するなら、同時に職場、学校における「不要不急」の会話をこの春に大幅カットするよう勧告すべきである。あわせて、これを機会に、国民全員で手話の勉強をするのも良いだろう。

  2.「1人飲食」作戦

飲食店の負担を軽減させるには、「昼間も1人来客歓迎、夜8時以降は1人客のみ、従業員との会話以外禁止」とすれば、飛沫感染、接触感染ともに大幅にへる。夜8時以降はテレビでも備え、1人で飲食を楽しんでもらう。友人同士数人で来店しても、店の権限で離ればなれに座ってもらう。これを守れない客は帰ってもらえるよう店に権限を付与すべきだ。合わせて店の従業者全員のPCR調査を義務づけ、陽性者は絶対に店に立てないようにする。

3.「噴霧消毒」作戦

コロナの伝染もとの武漢の映像を見ると、日本や欧米と違い、噴射機で消毒薬を広範囲に散布し、路上は泡だらけになっている。封じ込みに成功したのもこの噴霧消毒も一因と思う。推定だが次亜塩素酸水の噴霧とされている。

日本では消毒手段としてアルコールのみが強調され、次亜塩素酸水とか他の方法についてはまったく紹介されない。飲食店が苦しんでいる今日、もし次亜塩素酸水による噴霧消毒の効果があれば、加湿器式の機械で部屋全体を絶えず消毒し、飛沫感染や空気感染の一部を抑えられる。粒子は早くに机や床にも落下し除菌し接触感染も抑制される。独立法人「製品評価技術基盤機構」や経済産業省は使用に否定的だったが5回ほどの試験を得て、次亜塩素酸水がコロナに有効との結論を出した。次亜塩素酸水は最終的に水になり、人畜に無害なもの。問題はその濃度により効果が異なるなど留意点が多いことだ。

 厚生労働省のほうで、問題ない噴霧装置、次亜塩素水の認定をし、苦境にある飲食店が利用できるようにし、規準に見合った設備であれば、24時間営業も認めてよいのではないか。

 このほか設備や壁、床などを抗菌コートし、酸化チタンの光触媒作用を利用した殺菌方法もある。こうしたものを含め、厚生労働省は飲食店他がコロナ禍の中でも営業できる方策を必死に追求すべきである。

 

次亜塩素酸水の解説

 次亜塩素酸水と次亜塩素酸ソーダはまったく性質が異なり、後者はアルカリ性で、時に爆発物にも転化する。一方、次亜塩素酸水は弱酸性で、ph.5以下で、有効塩素濃度が35ppm以上だと有効な消毒薬になるとされる。また次亜塩素酸水は有機物に触れたり、紫外線に当たるとただの水に戻るので安全性が高い。だが、生成した後の保管状況、使用状況、時間の経過によって有効塩素濃度が低下し、効果が得られなくなる可能性化があり、これらに充分注意を払う必要がある。

酸化チタン・光触媒作用

 1967年に日本で発見された「世界に誇るか環境技術」とされる。酸化チタンが光に当たると空気中の酸素や水分が反応し、酸化チタンの表面で活性酸素または活性水酸基が発生し、これが酸化チタンに接触するウイルスほかの有機物を酸化分解あるいは分解を起こし、菌ほかを減少させる。


追記 令和3227日の「読売新聞」気流欄に、私の主張とほぼ一致する・・・「黙食」「個食」で飲食店支援・・・と言う自営業の向後美紀さん61才(横浜市)の投稿が掲載されている。全文を紹介すると、

 食事中の会話を控える「黙食」を呼びかけるポスターを貼る店が増え、話題となっている。食事中の飛沫が危険だということは皆、理解している。だから感染対策を徹底した飲食店で、黙って食べれば感染のリスクは低く、問題はないと思う。

 飲食店は営業時間の短縮が求められているが、補償は十分ではない。飲食店のみならず、農作物などの生産者も多大な負担を強いられている。

 黙食や1人で食べる「個食」が増えれば、飲食店の支援にもなる。コロナ禍を乗り越え、大勢で食事を楽しめる時が来る日までは、有効な手立てだ。

拡散希望

 

2021年1月8日金曜日

農協よ、販売とともに生産のセンターたれ!

  


   古い話になるが、農産物流通の改善、とりわけ①乱高下を増幅するセリ取引に変わる相対取引の流通センターの確立、②流通ルートを短縮し農家の手取りを増やす産地直送・・・の2点については、農協系「家の光」記者を辞した昭和40年に商業界刊の「販売革新」論陣を張る一方、当時物価問題の要となっていた経済企画庁国民生活局の中西一郎氏、参議官で後日本のラルフネーダーと呼ばれた竹内直一氏ほかの関係官僚15人ほどにレクチャーもした。

 その後、全農の集配センターも3ケ所ほど?にでき、中央・地方の卸売り市場でも相対取引が主流になり、スーパーの産地直取引や農協の直売所も躍進をとげ、私もブログで50件以上の直売所関係記事も書いてきた。農協の販売面の近代化は半ば達成されてきたように思う。ところが本来基盤となるべき生産指導の方は生産資財の販売、農機具の販売といった供給面が今もって中心で、生産指導となると、篤農家と言われる人たちのサポートに依存しているように思う。 

 農協が今後も成長していくには、生産面の指導・援助ということが前面に出て、生産性の向上、戸別農家への機械や労力面のサポート、耕作放棄地の農協による耕作や新規就農者への支援・・・こうしたことが必要である。

 私が「家の光」当時の昭和30年代の後半、「農協の請負耕作」ということが一時脚光を浴びた。やはり高度成長がはじまり農業の人手不足が深刻になったからだ。今もまた、外国人の技能実習生に頼らなければならないほど人手不足は深刻。この外人すら都市では、男なら時給1,000~1,200円、女なら800~1,000円で仕事を得ており、雇う側は派遣会社に手数料を払うため実質の雇う側の負担は時給200円増しだ。技能実習生として来ている例は少なく、それでいて都市部の雇用はコロナが結着すればさらに拡大し、農業で働きたいとする外人は減る一方のはず。都市部では国別に連絡のとれるコロニーが出来ていて、助け合いも可能だし、同じ言語で語り合うこともできるのだ。 

 どだい、今の技能実習制度は出国時に100万円もの大金を取るようなブローカーが暗躍する制度・・・日本が生んだ恥じづべき制度。持続すべきでないとも言える。農協がリーダーシップをとり、きちっと各種の労務の諸規程を作り、海外の農業・農協組織と連携、一元的に受け入れ、農家に必要に応じ派遣する。場合により農協自らのファームで働いて貰う・・・こうしたシステム作りが必要だろう。そうでないと、キャベツの収穫時、小松菜の収穫時といった細切れの雇用になり、相手にとってありがたいものではない。農協の連帯機構のなかで調整すれば野菜―果物、野菜―畜産といった季節別の連続雇用の体制もでき安定雇用につながる。 

 一気に外国人の雇用に入ってしまったが、農協が生産センターの機能を持ち、季節性の高い器械は個々に持つとして、汎用性の高いトラックター、防除機械等は農協が持ち、農家の要請に沿い部分の作業を請け負っていく。特に新規就農者の支援もできるし、余剰な農協職員の配置転換にも役立つ。 

 私の第1回アメリカ旅行は昭和43年ころだが、当時からアメリカでは農薬散布請負業が幅をきかせ、訪問した日系人も都市に住みながら農薬散布業をしていた。作物の種類、時期、面積、地形などの過去のデーターを蓄積し、註文があればすぐに対応している様子だった。家庭には屋内卓球場もあって、土足で出入りできる家屋の習慣に目を見張ったものだ。 

 農村回帰の若者が増えつつある。だが荒れた休耕地などを即座に農地に換えるには多大な労力がかかる。農協で正確でかつ儲かる請負労賃と機械等の償却・運営費を割り出し、こうした新規入植者のニースに応える必要がある。体制ができれば、今よりもっと若者ほかの新規入植者が増え、過疎化に歯止めがかかるだろう。 

 最近云われるのは「環境問題、世界の経済格差の縮小を考えるとき、経済成長を望むことができず、過去のように自然と共生したなかで、成長を求めず新しい形の幸せを追求する・・・こうしたスタイルを創造する時代になる」・・・と見る人も多い。農協はこうした流れも考え、生産に根差した農協活動の領域を開拓すべきである。

 一方、若い職員が得意とするパソコンやスマホなどITも駆使し、直営の近代的ハウス経営や養鶏、養豚、酪農、肥育牛等の実経営もし、儲かる近代農業のモデルを自ら示して、真の生産センターになることも重要である。これには若い新規参入者のアイデア等を借りることも重要になる。

2021年1月7日木曜日

各地にクマ出没-共存の方策を探る!

   私も5年前まではスーパーのリサーチや農業診断のため、農村部にもしばしば出かけイノシシ、シカ、カモシカなどの対策で、畑の周囲に電気牧柵を張り巡らした風景をしばしば見てきた。また長野県の中野市では、サルがトウモロコシ畑を荒らす現場も見てきた。

 だが最近は、ど う猛性を持つ熊が里山だけでなく、住宅地にもしばし出現している。北海道ではヒグマ、本州、四国、九州ではツキノワクマのようだが、これらは絶滅危惧種。本来なら丁重に山へ追い返すべきだが、北海道では2005年に578頭が殺されたという記録が出ている。

   足跡などの痕跡を一部含む目撃情報は、2016年のばあい2,422件で、うち東北が57.3%、北陸が17.8%、近畿が12.0%、北海道が4.5%、関東が2.0%、その他6.4%である。

  どうすれば住宅地に現れるようになったクマと共存できるのだろうか? 山のドングリが不作だから、クマが住宅地に出没する・・・という説に、40年以上にわたりクマの生態研究をしてきた日本ツキノワクマ研究所の米田一彦氏は懐疑的である。米田氏によれば、雄クマは雌クマの発情を促すため、時に子グマを殺す。ために雌クマは雄クマを恐れ、安全な育児場所として人間が住む場所の近くで子を産み育てる。人間の脅威を逆手にとり、雄クマの脅威から逃れ、育児が済むと森の奥に戻って行くという。 

 確かにテレビ報道を見ていると、住宅地に現れるのは子クマだったり、子連れの雌クマが多いように思う。もしこの通りだとするなら、餌場を人家から離れたところに作り、家庭の残飯をここに集め、子育て期間が終われば閉鎖とすれば、住宅地での徘徊は大幅に減少するはず。このばあい、住宅地の残飯荒らしができないよう各家庭のごみ対策も厳格に行う必要がある。 

 あわせて、住宅地寄りには定期間隔で銃声を録音したものを流す。林地に入る場合は、やはり鉄砲音とか鈴の音、他の金属音等が1分おきでも発生するものを携帯する・・・これを義務付けるなどが有効なクマ対策になるはず。なお、こうした定期的に音の出る器具の開発も急がれる。



 

 

2020年4月23日木曜日

商品知識を売るふれあいファーム(狭山市)

 農産物直売所は沢山あるが、経営主体のJAなどが荷を預かり、売れるだけ売り残れば返品・・・と、安易な経営の直売所が多い。ここに紹介する「ふれあいファームセンター」(埼玉県狭山市入間川1166.電話04-2956-7001)は、月に1回程度はチラシもまき、多数のイベント企画を実施し、かつ商品の特性もPOPで徹底的に知らる・・・と、販売意欲がすこぶる旺盛な直売所である。




 売り場面積約300㎡、レジ3台、駐車場33台の中規模直売所。営業時間9~17時、休日火曜日である。参加者は近隣の50農家ほどのようだ。商品構成にも特徴があり、自家製の総菜部門も持ち、精肉も一部扱い(冷60㎝×4段)、魚も干物10アイテム程度は扱う。地方果樹園と提携し果物も大量に売っている。加工食品もスーパーにない特徴あるローカルブランド品が多数揃っている。米穀コーナーも充実。店頭には花苗、野菜苗、種も扱っている。また小屋掛けの焼き鳥販売店、セルフの精米所、焼き芋のコーナーまある。焼き鳥部門ではとりもも、とり皮、つくねが1本100円、その他120円で販売されている。
         

 一番の特徴は下の3枚の写真のようにPOPで、商品の特性、栄養価、料理法などを丁寧に紹介していることだ。例えば「春菊」・・・独特の香りで好き嫌いが分かれる。100g食べれば1日の必要摂取量をクリア。カロチンを多く含んでいます。「水菜」・・・ミネラル豊富な優等生野菜。植物祖繊維が多い。カリュムやカルシュウムが多い。ミネラルが多い。ビタミンKやCが多い。 「はるか」…愛媛県西宇和の西村農園直送。見た目dでだまかされないで。全然酸っぱくないです。皮と果肉の間のワタも食べてね。   こんな具合で、2~3回通えば野菜や果物の深い理解者になれる。














 惣菜は作業場も置き、早朝加工しているのか9時の開店時には、パックされた20種ほどの天ぷらや煮物が並んでいる。

 大きな特徴は月の下旬3日ほどチラシ特売もしていることだ。多くの直売所は「新鮮で合理的な安さ」をモットーに坦々とした販売を続けているだけ。これでは週一チラシ特売を必ず実施するスーパーに少しづつ個客を奪われ、販売は細くなってしまう。魅力あるチラシで、店の魅力を再認識してもらい、固定客を増やす努力が必ず必要なのだ。

 ふれあいファームの場合、チラシは楽しさを盛り込み、かつ安さの演出も強烈である。楽しさの演出は餅つき大会、芋煮会、歳末抽選会などがある。2~3日の限定だが、「50円割引券」といったサービス券もしばしば打ち出す。野菜については特定のものではなく、全品20%引きといったセールが中心で、顧客のお買い得感は高い。果物は仕入れ品が多いため「○○のリンゴ直売会」「△△の販売中」と品目提示の特売が多い。


 青果以外の部門については、強烈である。日を限定し「唐揚げ30%引き」「炭火焼き鳥30%引き」などだ。変わったところでは、刃物砥ぎの「砥ぎ陣」というところも月、水、金、土、日に出店し、スーパーにない色どりを添えている。



2019年12月3日火曜日

市街地型の直売所―あぐれしゅふじみ野

 東武東上線の沿線は、中・新興住宅地として著しく側4発展を見た地域である。私がよく通過する上福岡、ふじみ野、鶴瀬などの駅周辺はも多く、人口が急増してきたエリア「開かずの踏切」も多いくらいで、東上線の西側1.5kmは人口密集の市街地である。イオン、ヨーカドー、ベルク、ヤオコーなどを核ににしたショッピングセンターやスーパーも多い立地である。
写真①-右側(見えないが)にJA事務所もある一体型店舗
 JAいるま野の「あぐれしゅふじみ野店」はふじみ野駅南西400mほどに位置し(埼玉県ふじみ野市うれし野2-4-1)、めずらしく市街地型の農産物販売書である。売り場面積は約330平方メートル(百坪)、レジ3台、駐車場71台。180×90cm幅の平台29本ほど。午前中に訪問したが、写真の通りキャベツ、ハクサイ、ネギ、コマツナ、ニンジン、サトイモなど地場野菜が山をなしている。
         
写真⓶-入口から店奥を望む
個性としてはこの新鮮な地場野菜の豊富さ、地場のパンジーや葉ボタンと絞った花の大量販売(店外)、地酒の販売、惣菜コーナーでのポテト・コロッケの販売、コメ6種の玄米→精米販売などを挙げることができる。精肉や鮮魚はまったくないが、スーパーが多数存在さうるので、「個性をどう出すか」が問われ、それなりの努力を感じる。

写真③-青果の平台コーナー
屋外の花の販売は150×120cmほどのパレットが29台も置かれ、このうち7割り近いパレットでパンジーと葉ボタンがならんでおり、この2品のはなについては地域1番点ではないか。価格も1株81円とどこよりも安い。別途、店内には180cm×3台分の切り花もある。

写真④-店外の鉢花売り場
お酒については埼玉産の地酒が90cm1本のゴンドラと180cm幅の平台1本で売られている。

サトイモコロッケ他のパン・惣菜コーナーは、約11㎡の半分」か壊れたコーナーがあり、付帯の作業場場がある。これも個性を演出するのに持ってこいであるが、まだ10時ごろだと十分な品ぞろえができていないのが残念であった。
        
写真⑤-サトイモコロッケなどの総菜売り場 
 すでにサンドイッチもあるが、地場産野菜の天ぷら、煮物の充実、うまいコメを使ったお結び、弁当などの開発に力を入れ、市街地の勤労客を呼び込む工夫も望まれるのでは。

写真⑥ 野菜類のPOPは、どこよりも細かい説明。
                 
写真⑦ 有名な三芳町を含む
「三富地区」の森のヒノキを使った表札板も販売ー個性のある商品で好感が持てる。
まな板もあるが、ヒノキは抗菌作用も持ち、価値ある品。
                   














2019年9月30日月曜日

働く者の必読書「仕事と心の流儀」-丹羽宇一郎著

1.社長だが電車で通勤・読書
 皆さん承知のことと思うが、丹羽宇一郎さんは伊藤忠商事の社長、会長も務め、中国大使にもなった方。丹羽さんは商社マンの入口でニューヨーク支店に勤務、大豆の仕入れ・販売も経験、農業への理解は深く、中国に行く前は乞われてNPO・日本プロ農業機構(JPAO)の理事長も兼務していた(私もかつてはここの会員)。
               
 丹羽さんのすごさは、社長になっても電車通勤をし、庶民感覚を日々吸収。かつ若いころは座れる始発駅を選んで住み、車中1時間を読書に充ててきた。本の要点をノートに記録し、かつ本の重要ページに印もした、ものすごい読書家である。J-PAOの総会を下町の公民館みたいなところで実施しても気楽に来てくれる・・・人柄にほれぼれとする真の指導者である。

広範囲な知識と実務経験のもとに書かれたこの本「仕事と心の流儀」(講談社860円)は、金言の連続である。農業者も、これからは一般企業並みの自己管理が必要だが、一介の職員、、課長ほかの管理職、社長等それぞれの立場での「あるべき生き方」が、愛情あふれる言葉で書かれている。

2.努力すれば人は鍛えられ強くなる
 まず最初に出てくる金言が「絶体絶命の状況でも努力を続けることで、人は鍛えられ、強くなる」。氏は伊藤忠入社6年目にアメリカに駐在し、さらに5~6年目頃に大豆の相場取引で買い増しをし、天候異変で豊作になり相場下落・・・大失敗の状況になり首になるかと思われた。だが現地視察や気象情報の収集などとことん勉強し、最終的に儲かる結果をもたらした。つまり干ばつ・高騰予測―雨多く豊作・下落予測―最終収穫期の霜・高騰。このつらい試練で人間的力量も増した。
 
その他の金言のごく一部を紹介しよう。実際に本書を読めば真意が分かる。
「勝者と敗者を分けるのは、心の強さと平常心」
「失敗のない優等生ほど怖ろしいものはない。小さい失敗をたくさんせよ」
「夢を持ちたいなら、自分の頭で考え、自分で行動しろ」
「能力や適性に大差はないー開花するかどうかは、どれだけ努力したかの違いだけだ」
「情熱が人を動かし、お金も動かす」
「良心に忠実に生きよ。それが会社を救い、社会を救う」
「誰にだってチャンスはある。でも勉強しないとチャンスは掴めない」