これを瞬時に行えるように、H24年度統計を前提に、最少二乗法という方法で傾向値の式を科目別に算出したのが下表である。黄色の分部に貴経営の常時飼育羽数を置き、これを「定数」として、定数にそれぞれaを掛け、+bとした解をy金額欄に算出すると、自動的に粗収益や経営費が出、家族所得も出る・・・といったワン・タッチ方式である。
あくまで大規模養鶏ではなく3,000< >50,000羽クラスの小規模養鶏の指標と理解していただきたい。ただし、自経営の実態との乖離・・・特に卵価、飼料価格は修正し、より現実的な指標に修正する。そして、6列目に自家の決算書の数字を落とし込、平均=指標に比し、実態が良いか否かを検討する。
常時飼育数X=
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13,993
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羽
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|
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科目別金額y=
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a X + b
| |||
科目区分
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a
|
b
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y金額
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平均
誤差%
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Ⅰ.粗収益
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Ⅰ合計→
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鶏卵販売額
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2.400
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5,256.8
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± 5.6
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畜産収入
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0.014
|
54.1
|
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±30.7
|
他農業収入
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-0.013
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740.5
|
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±10.2
|
共済・補助他
|
0.267
|
-1260.4
|
|
±72.7
|
修正プラス分
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0.077
|
0.00
|
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|
Ⅱ.経営費
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|
Ⅱ合計→
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元畜代
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0.261
|
-273.8
|
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± 0.7
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飼料代
|
1.853
|
1066.8
|
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± 6.5
|
農薬・医療
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0.048
|
-24.7
|
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±17.5
|
光熱・動力代
|
0.054
|
474.3
|
|
± 4.0
|
雇用労賃
|
0.188
|
-499.1
|
|
±55.9
|
農用自動車
|
0.009
|
229.8
|
|
± 2.5
|
農機具
|
0.077
|
49.0
|
|
± 7.9
|
農用建物
|
0.130
|
-214.6
|
|
± 0.2
|
賃借料
|
0.013
|
17.7
|
|
±32.1
|
共済等掛金
|
0.110
|
-294.5
|
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± 5.3
|
減価償却費
|
0.105
|
482.8
|
|
±15.5
|
その他経費
|
0.129
|
208.4
|
|
±17.8
|
修正マイナス分
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-0.064
|
0.0
|
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Ⅲ.家族所得
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個人経営
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Ⅰ-Ⅱ→
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家族労働費➀
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経常利益 ➁
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法人家族所得
|
法人経営
|
➀+➁→
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|
(1)個別経営で、業者への卸販売、直売・・・と販売形態や商品のこだわりにより、販売卵価は異なる。この調査時点の平均卵価は1kg=173.1円である(実際は微々たる金額の鶏糞・廃鶏収入も含む)。皆さんが仮に直売などで平均250円、350円と高く売っていれば、鶏卵販売額のところを1.444倍、あるいは2.022倍に修正する必要がある。
(2)飼料代の項目も、H24年の養鶏配合飼料代は全国平均1トン当たり75,189円なので、値上がり・値下がりしていれば、その倍率で修正が必要になる。
(3)いずれにH24年度に比し、大きく値上がりしたり、値下がりしたものを修正すれば、H24以降の年の経営分析にも通用する。
(4)黄色の囲みは、貴経営の常時飼育羽数=Xだ。各科目の傾向値Yはy=aX+bの
式で得られる。エクセルに下表と同じ行と列の表を作り、下記数値も記入する。そして、
黄色い部分の自家の羽数を{定数}とした定数掛け算の答えをy金額欄に打ち出すようにする。定数掛け算の仕方はパソコン集計に詳しい人に聞けば教えてくれる。
いずれにしても、経営の良否について一定の物差しを持つべきで、直売比率100%(ケーキ店や食品店への直卸含む)の優良事例の場合、同規模指標レベルに比し、粗収益2.8倍、所得で3倍という結果になる。
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