生鮮品、とりわけ野菜を中心に売る農産物直売所の購買動機からすると「鮮度」の支持率は92.3%にもなる(3店1,200人調査の1店平均)。野菜では鮮度を制するものがシェアを制するとさえ言える。
野菜は肉や魚と違い、収穫後も生きている・・・つまり呼吸している。鮮度を維持するには、パッケージを工夫し、低温や低酸素・高CO2の状態で呼吸を抑えつつも、呼吸を可能にすべきである。
ファミリーマートは、3月下旬からPBブランドのカット野菜について、鮮度保持機能が良い、ミクロの穴のあいたP-プラスというフイルムを使ったパッケージにしていくことを発表した。カット野菜は特に呼吸量が増し、痛みが激しいからだ。これにより、見た目の変色や臭気の発生も抑えられ、鮮度が維持されるのでロスもなくなる。1石2鳥のフイルム利用である。
P-プラスはフイルムの種類は問わず、むしろ中身の種類に応じ、酸素通過量を微細な穴の数でコントロールする技術の革新である。このため住友ベークライト株の資料によれば、P-プラスについて・・・
①呼吸量の多いカット野菜→使用効果大きい。
➁もともと呼吸量の少ないタマネギ、ダイコン、レンコン等→使用効果が期待できない。
➂肉・魚などはもともと鮮度維持の原理がちがう→使用効果が期待できない。
④青果でも冷凍したら呼吸しなくなる→使用効果が期待できない。
とのこと。以上を理解し使用するよう留意すべきだ。
P-プラスは、カット野菜だけでなく、各種野菜の産地包装―出荷にも活用されており、資料によればリンゴ、マイタケ、インゲン、アシタバ、ニンニク、菜ハナ、リンゴ、スダチ等にも活用されている。
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