2025年1月16日木曜日

町会・自治会は共助の先頭に立てる組織に!!

                      

・・・総理、知事、市町村長を含めた方々への提案・・・

 1.組織率低下で雪崩的な崩壊

 地域住民にとって、町会・自治会は『向う3軒両隣』を含む一番身近な組織である。だが高齢化で①無料報酬が普通で役員になり手がいない、②ために活動が沈滞し会に魅力が薄れている、③越して来た若い人は、役員にされる確率も高く、ために加入を控える、④新規に越して来た若い主婦など、ご近所さんと馴染がなく、だれからも会への参加を打診されないで未加入になりやすい、⑤高齢者が健康のため辞めたり、死亡脱退も急増・・・等で、組織率は漸減している。加入は任意のため強制できない。 

 いま全国に町会・自治会と呼ばれるものは約29万団体あるそうだ。会費は月100~200円が多く、時に1,000円と言う例もあるとか。決して重い負担ではない。だが「負担をしたくない」とか、「安い負担で、何ができる」と加入の意義を認めない人もいる。役員の方は、無料報酬で多種の仕事をコツコツとこなしている。年1,200~2,400円の会費では、常識的にも報酬を払うレベルにないことは皆さん分かるはず。 

ところで平成元年(1989年)当時、町会への組織率は91.2%だったとされるが、年々平均0.63%ほどずつ低下し、平成22年(2010年)には78.0%になり、さらに10年経った令和2年(2020年)には71.7%に下がった。このまま行けば8年後の2,028年には全国平均の組織率が2/3の66.7%になる。そうなると、雪崩的に組織率が低下すると想像される。これで良いのか。 

 町会や自治会というものは、平素気づかないが実に広範囲の役割を担っている・・・①会員交流による円滑な近隣関係、②近隣の雑草抜きや掃除等の景観や環境保全、③地域のゴミ収集、④スポーツクラブやその対抗試合によるスポーツの振興、⑤各種芸能や美術等の発表会で文化振興、⑥地震・洪水・火災時の避難や救助、⑦声かけ他による防犯対策、⑧子供の登校・下校時の見守り等、交通事故の抑制、⑨子供さんや高齢者の健康と楽しさづくり、⑩広報誌の配布など市町村とのつなぎ活動と、末端の要望を市町村に伝える吸い上げ活動・・・まだまだ、創意工夫で行われている活動が沢山ある。 

2.町会は実質ボランティア団体

実態は、こうした多岐にわたることを、少ない数の役員さんが中心となり、ほぼ無報酬で日々行っている。町会・自治会は役員の無料奉仕に支えられたボランティア団体とさえ言える。しかし、内部的にはボランティア活動の能動グループ、受動グループが存在する。能動グループには少ないなりに報酬を配慮すべきである・・・そうでないと、能動グループからすると、「不公平」「理にかなわない」と言える。 

かのナイチンゲールは、「無償の奉仕は、無理があり持続性を欠く」としている。アメリカにおけるボランティアの規程は日本の無報酬と異なり、「市場価格より低い報酬を受け取ることはよし」としている。そのかわりボランティアになるには40時間ほどの研修等の義務を課している。また活動を支援する資金の調達もボランティア活動の一部としている。キリスト教など宗教心から寄付が盛んで、自治体からの補助金制度も完備し、「ある程度まで有償」が可能な体制ができている。このおかげもあり。アメリカでは16才以上の27~29%が年52時間のボランティア活動経験者であるという。 

ずばり結論から言えば、町会・自治会は今後ボランティア団体とて位置づける。さらに市町村民がやりえない細か共助の活動を推する。このため住民税の一部として、住民全体からたとえば月1,000円を徴収し、人数規模に応じ市町村から町会へ活動資金を還元する。役員やボランティア活動に参加したものは、低額ながら報酬を得る(例えば最低賃金が今時給1000円ほどとするとその1/2ほど、工賃が時給2~3千円と高い作業では最低賃金レベルまでの報酬を認める―と規程を明確化。大工道具、植木道具、土木道具、印刷費、花・種苗・肥料他の経費は、原価として報酬と別に計上)、能動グループは、希望があればボランティアの事故保険に加入する。また町会ごと寄付を集めることも奨励し活動資金を潤沢にする。ただし、正確な収支報告書を年度末に市町村に提出。不正が無いよう厳密にチェックする・・・以上のためには「町会・自治会法」という法律を作り、その質を高めていくべきである。戦争中の隣組のような国や市町村の方針の下請け機関でなく、あくまで主体性ある団体として位置付ける。

会員としてボランティア活動に①能動的(参加)、②受動的(不参加)の2種存在することになるが、同一組織のなかで交流し合えば、①の加入者が増えるという効果が見込める。②の方は主に寄付行為を通じボランティアを支援することも可能になる。 

3.慢性的な人手不足―ボランティアで若さ持続!

私も埼玉縣の「都市・田舎」と呼ぶに値する15万人の市に住んでいる。茶畑が広いが、実際は会社、工場、サービス業に依存した生活者が90パーセントにもなるはず。人や車の往来も激しいが、昨日妻の入院を見舞いに娘と行き帰りのタクシーを呼んだが、娘が5回もタクシー会社に電話したが、車につながらない。それほどタクシー運転手が不足している。やむなく最寄り駅まで娘と25分ほど歩いた。 

また市町村ではサビ、泥、カビまみれのままのガードレールが圧倒的だ。私は23年程いまの場所に住むが,一回もガードレールを塗装している現場を見たことがない。これも塗装工不足で予算がかかるため、市町村が作業をネグレクトしている結果と見ている・・・ガードレールは自動車はもちろん徒歩でも視界に最も飛び込みやすいもの。児童が毎朝、錆びたガードレールを見ながら登校するようでは、美観教育もあったものではない。また美観は地域の誇りに通じる大切な要素である。美観はメイン道路沿いの花壇、彫刻、樹木でも演出される。 

ともあれ、今後は①通院ほか車による移動の支援、②ガードレールや公共施設の塗装の支援、③河川敷や空き地の雑草地の草刈り支援、③公園等の木製遊具やベンチ作り、④公園や道端の低木の剪定、花壇の設置、⑤子供やお年寄りに教育や楽しみを提供する支援・・・等、ボランティアが必要な場面が急増する。これを総て今後縮小していく税金でまかなうことは不可能である。健康な住民全員が、少しずボランティア活動に従事し、初めて「自然環境にもやさしい地域」が実現し、同時に「家にこもりがちな高齢者」の能力を活用することになり、その若さ維持に貢献することにもなる。 

 私はすでに90才に近い。忙しい経営コンサルタントの仕事を79才までし、これと云った趣味がない。ために80~87才にかけ、人に見られぬ早朝1~2時間を利用し黙々とガードレール500mほどの洗條や落書き消し等をした。地元団地内3ケ所の花壇維持、芝地の150平方メートル以上の造成もした。地元の3老人ホームやデーサービス、一部の町会で160回近い歌声の支援をギタリストの方とともにした。この間、500を超える原稿を自身のブログに掲載もしてきた。お陰で「若いですね」と言われ続けている。ボランティア活動は自身のためだ・・・と信じている。



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