2023年4月23日日曜日

畜産は縮小(畜産統計)・・・飼料高でさらに

 令和4年2月の統計でも、各畜種とも縮小傾向。


表―1 畜産の動向-2022年(令和)4年2月1日「畜産統計」

 (  )は前年対比の増減%

表―1 畜産の動向-2022年(令和)4年2月1日「畜産統計」

 (  )は前年対比の増減%

畜種

飼育戸数

減少数

飼育頭羽数

減少頭羽数

1戸飼育数

乳用牛

 

13,300

-500

(-3.6%)

1,000-

-15,000

(-1.1%)

103.1

肉用牛

 

40,400

-1,700

(-4.6%)

2,614,000

9,000

(0.3%)

64.7

 

3,590

-260

(-6.8%)

8,949,000

341,000

(-3.7%)

2,492.8

採卵鶏

 

1,810

-70

(-3.7%)

13,729

-3,406,000

(-2.4%)

75,900

ブロイラー

 

2,100

-60

(-2.8%)

13,923

-428,000

(-0.3%)

66,300

ブロイラー

出荷

2,150

-40

(-1.8%)

71,926

-5,425,000

(-0.8%)

375,000

 どの畜種も微減傾向にある。ロシアのウクライナ侵攻開始が令和4年(2022年)2月24日であり、穀物相場→飼料の急騰が起こる前の統計である。ために微減にとどまっているが、その後の飼料急騰はものすごく、1年で表―2のとおり20%前後である。高止まりの傾向はあるが、飼育頭羽数はこの一年に急減していると思われる。特に養鶏&ブロイラーは、鳥インフルエンザの影響でさらに大幅減が予想される。 

 いずれにしても、飼料の高騰は1.円安による輸入原料の高騰、2.石油ほかエネルギー不足による輸送費、加工費の高騰、3.ロシアのウクライナ侵攻による穀物生産や輸出の減退、4.中国のが穀物の輸出国から輸入国への変化・・・など、多様な要素からなり、一時的な高止まりで気を許してはいけない問題。

表―2 各種配合飼料小売価格  トン当たり:円

年 月

成鶏用

ブロイラー成鶏

若鶏

育成用

乳牛

飼育用

肉球

飼育用

20222

95,380

84,540

79,780

84,330

79,350

20232

115,100

102,200

95,460

99,220

94,770

23/22年比

120.7%

120.9%

119.7%

117.7%

119.4%

 どの畜種も微減傾向にある。ロシアのウクライナ侵攻開始が令和4年(2022年)2月24日であり、穀物相場→飼料の急騰が起こる前の統計である。ために微減にとどまっているが、その後の飼料急騰はものすごく、1年で表―2のとおり20%前後である。高止まりの傾向はあるが、飼育頭羽数はこの一年に急減していると思われる。特に養鶏&ブロイラーは、鳥インフルエンザの影響でさらに大幅減が予想される。 

 いずれにしても、飼料の高騰は1.円安による輸入原料の高騰、2.石油ほかエネルギー不足による輸送費、加工費の高騰、3.ロシアのウクライナ侵攻による穀物生産や輸出の減退、4.中国のが穀物の輸出国から輸入国への変化・・・など、多様な要素からなり、一時的な高止まりで気を許してはいけない問題。

   今後も飼育頭羽数を微減レベルに維持するにはどうするか・・・極めて難しい課題である。当面、農水省の飼料対策を理解し、その補助対策を十分に生かすことだが、生産者自らも「国内自給率の向上」に向け最大の努力をすべきだと思う。

   その対策の中には、1.飼料米の増産、2.飼料作の増産、3.飼料資源の開発・・・3の中には、①作物そのものの残渣、②食品工場で出るカスや不良品、③家庭や給食センター、飲食店等で出る食品残渣、④未利用の植物・動物由来品など・・・があると思われる。

全体に畜種に通用しなくとも、特定畜種の飼料になれば、他畜種への負担軽減になるはず。近所の食品工場や給食センター等があれば、訪ねて見る必要がある。食品残渣については90度c以上、60分以上の消毒が義務になっており要注意である。 

政府の対応 ネット情報原文のまま

1.配合飼料価格高騰緊急特別対策

配合飼料価格の高止まりによる生産者の実負担額増加を抑制するため、令和4年度第3四半期に引き続き、配合飼料価格安定制度による補塡金とは別に、令和4年度第4四半期に、生産コスト削減等に取り組む生産者に対して補塡金を交付します。
【補塡単価:配合飼料8,500/トン】
【交付タイミング:生産者に対し、速やかに交付手続きが行われた基金団体を通じ、価格安定制度による第4四半期の支払いとは別に、令和55月末以降、特別対策の補塡金を順次交付予定】

2.国産粗飼料利用拡大緊急酪農対策

生産コストの削減や国産粗飼料の利用拡大に継続して取り組む酪農経営に対し、購入粗飼料等のコスト上昇分の一部に対する補塡金(経産牛1頭当たりに換算)を交付します。
【補塡単価:都府県10,000/頭、北海道7,200/頭】

【交付タイミング:事業実施主体に対し、速やかに交付申請手続きが行われた農協等を通じ、生産者には令和55月末以降、順次交付予定】

3.配合飼料価格高騰緊急対策事業

令和5年度以降、配合飼料価格の高止まりが継続し、制度の仕組み上補塡が急減することで、飼料コストが急増することが懸念されるため、一定期間に渡り連続で補塡が続いた後の配合飼料価格の高止まり等の場合に、飼料コストの急増を段階的に抑制する「新たな特例」を制度内に設けて、生産者に補塡金を交付します。
【新たな特例の概要】
<発動条件(トリガー)>
2
年(8四半期)連続で補塡が発動している
異常補塡が発動しない等
<補塡額の算定ルール等>
基準輸入原料価格の算定期間を直前1年間の平均から2.5年間の平均に延長
補塡額の上限を設定(前四半期の3/4
民間(メーカー・生産者)の拠出を条件

お問合せ先

1.配合飼料価格高騰緊急特別対策

畜産局飼料課
代表:03-3502-8111(内線4856
ダイヤルイン:03-6744-7192
2.国産粗飼料利用拡大緊急酪農対策

畜産局牛乳乳製品課
代表:03-3502-8111(内線4932
ダイヤルイン:03-3502-5987
3.配合飼料価格高騰緊急対策事業

畜産局飼料課
代表:03-3502-8111(内線4856
ダイヤルイン:03-6744-7192


0 件のコメント:

コメントを投稿