農産物直売所と一口に言っても、その性格は実に様々。当方の各平日・土日に分けた各400人の調査では、①近隣型でサブ幹線道路に面した場合が6.1km(車客の率67.4%)、②観光客がドライブに多く使う幹線道路沿いに面した場合が17.8km(同・86.5%)、③道の駅付帯で主幹線道路に面した場合が約25km(同・87.5%)。調査はしないが、観光地にある広域型では100~200kmになっても不思議でない。
「随分細かい距離計算」ですね」と思われるかもしれないが、これは距離別の累計客数をLOGの最小2乗法で処理し、傾向方程式が100%に達する距離です。ポツリポツリとは県外とか上記以上の距離からも来ていても、客数貢献度からすれば無視してよくこうなる。
問題は近距離型での約67%=約2/3は車客。中・遠距離型では約87%が車客。駐車場が充分なく、「順番待ち」ともなれば次に来るのを敬遠する。個性あるローカルにある広域型のスーパーの例を見ると年約500万円の売上に対して1台の駐車場になっている。年1億円売りたい場合、最低20台は
必要になる。5億円なら100台以上だ。
大都市の中の駐車場の少ない直売所がどうしても苦戦するのは、直売所は専門店的で「広く浅く集客する」ためで、総ての人が対象になりにくい・・・という事実をしるべきだ。つまり別項で触れたがライフスタイルQ型(鮮度・品質=クオリティ型)中心の集客ということ。
実際の来店頻度は、来ない人まで入れた計算では①の近隣型で、1km内の人でも週平均0.254回、③の遠距離型では0.194回と頗る低い。主婦は平均4店ほどのスーパーほかを回り、平均週
4.34回買い物に出るので(全国55地区-当方調査)、週1店1.09回の頻度となる。ここに4倍、5倍の開きがある。スーパーと業態差(近隣型)があり、頻度の差は残るが、魅力次第で直売所への来店頻度を大幅に上げる余地があると見る。
このためには、店頭調査を年1回は繰り返し、苦情・要望を正確につかみ、イノベーションをすることが大切。店頭調査ならぜひ当方に任せていただきたい。売上予測の調査も同様だが、3地区について距離別集客係数を持っているものの、立地差が大きい。やはり類似の条件の直売所の店頭調査をし、係数を割り出し新規店に適用するのがベター。これもお任せください。
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