2013年7月12日金曜日

農産物直売所とスーパーの陳列の差-立体・日々の演出!

 
  携帯電話のカメラを使うのは不慣れで、80%かた手ぶれが起こりピンボケになってしまう。申し訳ないが、下記の写真はスーパーのなかでも陳列にことのほか力をいれている2店舗のものだ。
 
 
 
 上記の2点の写真は、優良スーパーYの青果コーナー。中央部は平台だが、ダミーを雛壇状に置いて、商品を盛り上げている。ここため、奥のほうの商品まで目に入り、買い回り効果が高くなる。同時に下段・上段のどの商品も目線に均等に飛び込み、選択しやすくなる。
 
 一番素晴らしいことは、導入部の平台について、毎日19時くらいから、平台を離し清掃してから、明日に向け、新しい商品の配置を考え、並べ換えを行うことだ。「日々イメージチェンジをし、顧客にわくわく感を与える」といった姿勢を学ぶべきだろう。
 
 地元野菜の直売コーナー(インショップ)は、平台の5つの島からすれば、一番奥に持っていっている。誘導効果を高める工夫だろう。だが同時に、入口付近では日々イメージチェンジの場にしにくいこともあるのでは(直売コーナーは品揃えが生産者まかせのため)。
 
 
 
 
 上の2枚は、4~5店舗のミニ・チェーンだが、グレード・アップを図り、「安売り本位のスーパーではなく、品質・鮮度の高いスーパーに」を目標にしており、素晴しさがここにある。バナナ・コーナーにバナナの木のディスプレーも配置・・・こうした演出が店内随所にされている。同じ品目の品を大小とか、品種を「関連・縦陳列」する努力も徹底している・・・これにより視界に多くの品目が飛び込んできて、選択性も高まる。
 
 スーパーにおいても、現在は非冷の平台で60~70%も売る時代で、直売所とそう変りない。直売所の平台利用についても、スーパーから多くを学び、平台の効率を高めるべきだ。浮いた分の平台は、青果の充実だけでなく、他の部門・・・例えば青果のギフト、その他のギフト、ベイカリー類、和菓子、盆栽、蘭など高級花卉、メダカ等の販売等とその拡大余地は無限にある。
 
 午後になれば、ガラガラの平台が半分以上といった姿から脱皮し、機会損失のない売り場作りもおおきな課題にして欲しいものだ。
 

2013年7月6日土曜日

日本百貨店「ちゃばら」が秋葉原に!珍しい各地名産品一杯!


 東京の秋葉原と言えば電気街にメイド喫茶、コスプレ、萌・・・などアキバ文化の地である。ここにJR系の日本百貨店が5店目の「ちゃばら」を開店した。 

秋葉原駅から3分たらずの山手線高架下である。もと神田青果市場(=ヤチャバ)跡地の直ぐ前であり、ヤチャバとアキバハラにちなみ「ちゃばら」のネーミングになったようだ。他店では売られていない食品の「こだわり名産品」ばかりが、店一杯置かれている。 なお神田市場は、私にとって、青果物の流通問題で数十回通った想い出の場所である。
 
 

 日本百貨店は、「ニッポンのモノづくり」と「すぐれもの」をテーマに、全国の作り手と使い手の出会いの場を提供することをコンセプトとしている。「不定期なワークショップや実演販売など、職人の技を身近に体験・体感してほしい」としている。すでに東京の浅草、調布、神奈川では横浜、大阪では梅田の各店を運営している。

 200坪はあろうか・・・コーヒー店の「やなか」、食堂の「こまき」(鎌倉不識庵)、「カンポ-・カフェ」(長野県),発酵フードカフェ「KURAMOTO STAND」(新潟県)の飲食店もあり、千葉県の「房の駅」(商品すこぶる多い)、なるときんときの「五線譜」(徳島)、ふじのくに「おいしず」(静岡)、大自然のおいしい食材「北海道キッチン」(北海道)、新潟の日本酒{KAYOIGURA}(新潟県)のほか、65に及ぶ地方名産品のコーナーがある。
 

 なるといもの練り込まれたケーキ、梅肉の味のするスナック菓子、トマトのゼリー、宮古島のマンゴー、千葉のジャンボなニンニク、飛騨牛のビーフカレー・・・珍しい品のオンパレード。価格はこだわり品のため高いが、コンパクトな売場で、試食もしながら全国名産品が買い回れる楽しい空間である。(写真下 店舗レイアウト=カタログより)

 

2013年7月5日金曜日

「わいわい市・藤沢店」(直売所)は地域1番部門が多数!



 神奈川県藤沢市の辻堂駅前のショッピング・モール「Terrace Mall」を見るついでに、同市亀井野2504のJAさがみ「わいわい市」藤沢店を見せていただいた。「わいわい」に違わぬ繁盛店で、午後3時をすぎているのに車が20台以上も停まっていた。 

 生活道路と産業道路を兼ねた、467線に面し、広く集めやすいこともあるが、やはり「口コミ」を促がすだけの「優れた店」のためではないか。売場約140坪、レジ6台、駐車場118台、営業時間3~9月9:30~18:00時(他月15:00)、定休第3水曜と年末年始4日である。最低でも年6~7億円ほどは売っているのではないか。 

 品揃えのメリハリが効いていて、地域1番店と言える品揃えの部門が4つも、5つもあることだ。

1.まず店頭の花と野菜苗の豊富さだ。店頭の軒下からあふれ300アイテムはあるのでないか。野菜苗だけでも100~150円ほどの品が60アイテムほどあった。 

2.店内の入り口近くには、1,500円から最高10,500円の蘭が置かれ、「ギフト承ります」のPOPが印象的。安売りに走らず高級なギフト需要を開拓しているのが素晴らしい。(写真・下)
 
 

3.野菜の売れ筋のトマトも半端ではない。平台6尺×7台の陣形で、およそ22アイテムあった。桃太郎はもちろん、ミニトマト、青トマトはもちろん、中玉で極高糖度のフルティカ品種もある。(写真・下)

4.パンほかベイクのコーナーは6尺×多段6台と広く、オリジナルな食パン、菓子パンはもちろん(蒸しパン、チーズパン等)、パウンドケーキ、クッキー、ラスクなど極めて豊富である。(写真・下)
 

5.精肉は多段6尺×2台だが、結構豊富であり、鮮度も良い。これだけの精肉扱いはあまり直売所ではない。 

 このほか、タマゴにも6尺平台×4台を当てている。水物日配は冷ケース多段6尺×4台分あるが、グスグスで品揃え不足を感じた。ロスを出さず、満杯感を出すには、何を揃えるべきか・・・の課題が残されていると思う。たとえば、味噌、日もちする漬物、佃煮、ときに飲料の一部だ。