2022年9月24日土曜日

下水道処理品から廉価なリン肥料

 この記事はネット上に津村豊和さんという方がアップした記事である。下水処理場の汚水をもとに安価にリンを取り出した話。この再生リンを使った肥料は従来より2~3割も安くなる耳よりな話。ぜひ農業者やJAは地元の下水処理場と話し合ってみる必要がある・・・・


福岡市に七つある下水処理施設の一つ、東区の和白(わじろ)水処理センター。積み上がった白い結晶を職員に両手のひらですくってもらうと、指の間から砂のようにさらさらとこぼれ落ちた。臭いも全くない。

 結晶の正体は「再生リン」。窒素、カリウムと並ぶ化学肥料の3要素の一つのリン酸を、市民生活で出た下水から回収、抽出したものだ。市は博多湾の水質汚濁を防ぐため、1996年にリンの回収事業をスタート。さらに、国土交通省が開発した回収技術を今年4月に導入したことで回収量が15倍になり、年間に最大で150トンを見込めるようになった。

 回収量が増えたのを機に福岡市は、JA全農ふくれん(同市)と共同で、再生リンを使った肥料の製品化に取り組むことにした。従来商社に販売していた再生リンは肥料メーカーに渡り、堆肥(たいひ)に配合して肥料に生まれ変わる。ふくれんが8月末から福岡県内で農家向けに販売を始めた。

 日本は肥料に欠かせないリン酸のほぼ全てを輸入に頼っているが、価格はロシアのウクライナ侵攻などで高騰している。そうした中、再生リンを使った肥料は従来品より23割価格を低く抑えられるといい、肥料の値上げに悲鳴を上げる農家にとっては朗報だ。

 約97000人の下水処理人口を抱える和白水処理センターの佐々木友幸所長は「海外のリン市場価格に左右されず、農家に安定的に肥料を提供できるシステムにしていきたい」と意気込む。白く輝く結晶のいくつかは、畑と食卓を経て、やがてこの場所に再び巡ってくる。【津村豊和】


 農水省もさっそく利用促進を予算化(朝日新聞報道)

 10月9日の朝日新聞の1面トップに、さっそく「肥料 汚泥の活用促進 政府 化学原料高、国産化へ」の記事が出た。農水省は2023年予算に3100万円を計上し、汚泥肥料の利用拡大を図る。職員が下水汚泥を肥料化する施設を訪れ、汚泥肥料の成分を実際に測定し、安全性をPRしたり、窒素やリン酸が豊富で使いやすいことをアッピールしていく。

 排水中にはカドミウムや水銀などの重金属が濃縮されている可能性があり、かつ汚泥から作るので臭気も強い。これらに対する十分な対策が必要になるようだ。

 

2022年9月13日火曜日

森永卓郎氏の「マイクロ農業の実戦」講演会ー10月8日

                                

 

  森永氏は独協大学経済部教授でありながら、にこやかに、かつ分かりやすく経済問題を解説してくれる茶の間の人気者。 三冨落葉農業地区を含む所沢市に住み、自らも農作業をし、「好きな物を自分のペースで作るマイクロ農業」を提唱している。 

 10月8日(令和4年)土曜の14~16時に、三芳町藤久保1100-1のコピスみよしホールで、この森永先生の上記に関する講演会が行われる。 演題:「農業との関りで、楽しく、安心でき、豊かな生活を」 400名様に限り無料参加できる。主催は三冨地区農業振興協議会。申し込みは10月3日締め切り。

電話 :049-242-1808

FAX :049-243-7233

メール:r4218103@pref.saitama.lg.jp

講演内容・・・当方、左耳が全く聞えず、当日の富永先生の講演も聞き取り不可能であった。だが先生の著書「マイクロ農業のすすめ」(農文協 1,400円)を読めば講演以上に

深い理解ができる。本では、日本の政治、経済にまで踏み込み、日本農業の問題点についても、多角的な分析がされいる。そして都市と農村部の中間的なトシイナカ地区での小規模の兼業的農業の大切さが説かれている。また農村に移住するにしても、このトシイナカ型の農業体験を経てからが良い・・・とも指摘している。