2013年2月25日月曜日

6次産業化の目的の1位は「価格決定権」!

  日本政策金融公庫のH25年2月8日のニュースリリースによれば、「6次産業化に取り組んだ目的」(3つまでの選択。549人回答の結果)での支持率%は・・・
1位 生産・加工・販売の一元化を通じ価格決定権を確保  68.9%
2位 規格外品・キズもの、余剰品の活用のため        39.5%
3位 雇用増などを通じ地域活性化に貢献           25.7%
4位 流通コストを削減するため                   24.2%
5位 農閑期等の人材活用                     13.3%
6位 有利な条件で融資や補助金が受けられる          7.7%
7位 後継者の経営参加などで労働力に余裕ができたため   0.6%
その他                                  12.9%

    ご覧の通り、「価格決定権」が突出した1位である。自分が値を付けられる・・・という魅力、メリットは農産物直売所の有利性としても、しばしば語られてきた。今回はこの価格決定権について考えてみたい。

    価格決定権というのは、消費者、小売、卸、生産者という流通の段階の区別なく、対峙する2者のどちらが価格決定のイニシアチィ「ブを持つかということだ。下請けなどの多い中小企業でも、みずほ総合研究所の「企業間取引慣行実態調査」によれば。弱い立場ながら2.3%は自社が一方的に決定するとし、8.0%は最終的に自社が決定すると回答、両者を合わせると10.3%になっている。

   常識的に弱い立場であっても、自身の経営が技術力を持ち、市場で望まれるニーズの高い商品を持てば、価格決定権は持ち得ることを示す。逆に「並みの平均的な商品」では、ライバルが沢山いるため買い叩かれ、価格決定権は持てないことを知るべきである。

 
 直売所同士や内部でも価格競争が起きている・・・と盛んに言われるのも、一つには皆が同じような品目をつくり、勝手な量を出しているからだ。このような場合、価格決定権があるようで実際は決定権を失いつつあることを意味する。つまり消費者に直接売るからといって、即・価格決定権を必ず持てるとは限らない。

 生鮮品と違い6次産業化商品の場合、①原料の質の差、②加工方法を通じ、③個性商品を作りやすい。工業製品と違い安全・安心問題、原料や味付けのバリエーションも多いからだ。また工業製品の下請け構造と違って、直接消費者に売る各種の直売方式が育ち、①中抜きによる流通コストの削減もあって、価格的に大きなゆとりが出る、②直売ルートを通じ消費者の「値頃感」もつかめ、適正レベルの売価設定もしやすい。結果として69%の事例で「価格決定権の確保が目的」という答えになると見る。

 
 以上で分かるとおり、価格決定権を維持するには、こだわりのある個性商品を市場に出す必要がある。2位に「等外品、キズもの、余剰品の利用」があがっているが、原料の質とすれば劣るものでないが、ここでも地域特産品としての美味さ、安全性、歴史に根差した物語性などを強調できる商品に仕上げないと、並みの商品になってしまい、価格決定権を失う可能性がある。

 
 
 
 
  
 
 
 


 

0 件のコメント:

コメントを投稿