2012年9月15日土曜日

酪農の連続規模別収支指標を!経営の自己診断!

 農水省のHPを見ると「統計資料」のなかに、作物・畜種別の膨大な経営統計が出ている。おそらく膨大なために、自分の該当する経営の基準を知るため、利用している農業者は少ないのではないか?これと同一のものと理解するが、「平成22年度 〇〇生産費」で検索すると、酪農なり肥育豚の6段階とかの規模別区分による生産費(及び、ときに粗収益等)の調査が出てくる。

  コンサルタント仲間にしても、「1軒1軒で、経営の特殊性があり、平均値を知ってもあまり意味がない」との声もある。しかし「基準値があり、初めて自家の特殊性」も見えてくるし、「作業別労働時間」などとなると、きちんと記録していなければ出てこないため貴重品である。

  もう7年も前から「貴重品」に敬意を払い、ときどき作物・畜種別の連続的規模別の収支表づくりに挑戦してきた。22年度分については、あと1ケ月もすれば統計に出ている各部門の連続指標を完成できるはず。ここでは、酪農分についてのみ、連続指標を得る最小2乗法で処理した傾向方程式を紹介してみたい(根つめてやっても1日1部門の整理がやと。またそれ以上はかからない)。

 酪農のばあい規模区分は、その年の「期間平均の搾乳牛頭数」(搾乳中を意味しないはず)である。~20頭未満、~30頭未、~50頭未、~80頭未、~100頭未、100頭以上の6区分で、区分ごとの平均頭数が掲載されており、6つの経費頭の数字が準備でき、これを最小ニ乗法で処理して傾向方程式 y=ax+b を導きだしている。~20頭などは、ほぼ傾向値より大幅にソレるため使うべきではない。

  連続的とはXに30,5頭、99頭、146頭とどんな数字を置こうが、ワンタッチでその規模の収支や作業別労力が出てくることを意味する。ここで紹介するのはエクセルの原版でないのでXに数字を入れ電卓で計算してみてほしい。原版は廉価にてお分けする予定。

Ⅱ.収支
 1.粗収益 下記合計    単位:千円
①牛乳販売金額        720.21x+386.19
②副産物収入           71.93x- 60.39
③その他交付金        不明

 2.経費  下記合計
①種付料               9.93x+ 58.54
②購入飼料            248.88x+378.84
③自給飼料             75.30x-115.31
④敷料費              11.09x-128.00
⑤諸材料費              0.85x+ 30.41
⑥獣医・医療費           28.74x-210.48
⑦光熱・水・動力費        22.99x- 60.98
⑧雇用人件費           21.76x-286.46
⑨賃料・料金            16.59x-  73.01
⑩公租・公課            10.94x-  18.81
⑪建物・農機・自動車維持費  26.22x- 86.40
⑫乳牛償却費          120.61x-553.39
⑬償却費              33.72x-185.89
⑭支払利子              8.04x-  97.53
⑮支払地代              3.15x+  89.02
⑯生産管理費             0.00x+       6.00
⑰自己資本利子・地代      31.00x-    7.44   所得編入
⑱家族労働費           52.35x+ 4287.6   所得編入

  3.経常利益     1-2=3
  4..家族所得.    ⑰+⑱+3

Ⅱ.労働時間他
1.総労働時間          49.90x-2618.73
2.総労働時間:積上げ  下記合計
①給餌・給水             8.15x+ 747.68
②敷藁・除糞             3.82x+ 364.01
③飼育管理             6.77x+ 166.70
④搾乳・乳処理・運搬      27.21x+1006.01
⑤厩肥処理            -0.08x+   93.56
⑥生産管理              0.85x+   18.41
⑦間接労働              3.18x+ 222.36
3.うち家族労働時間       32.27x+2895.58

 各方程式のあとに数値の平均誤差±%を記しているが、数値が大であればブレが大きいこを示し、改善余地が多いことになる。酪農のばあい、±2.9~12%におさまるが、雇用人件費、生産管理費は誤差が15~17%にもなる(20頭未満除く)。

 もし飼料代が22年に比し10%値上がりすれば1.10倍するといった修正も必要になる。

 
 実際に計算してみて、問題があれば是非ご指摘願いたい。これは、経営計画の策定にも役立つ。仮に現在70頭とし、指標の数字と自家の数字の倍率を出し、この倍率を修正係数として使うとすれば・・・70頭を来年以降 80頭、90頭、100頭、110頭、120頭と増やす場合、Xで各年の数字を出し、修正係数を掛ければ自家の経営計画となる。修正はせず、過多・過少のときは、指標に合わすことも必要である。





 



 




 

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